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人気コミック「ワンパンマン」に登場し、その圧倒的な強さでS級ヒーロー達を絶望に陥れた怪人協会の怪人「ホームレス帝」。その強さや立ち振舞いなどから、悪役ながらも「かっこいい」と人気を博している。そんなホームレス帝が何話から登場するのか、どんな能力を持っていて、どれほど強いのか、神との関わりなどについて徹底的に検証・考察していこう。
- ホームレス帝とは
- 漫画「ワンパンマン」とは
- ホームレス帝は何話から登場する?
- ホームレス帝がとにかく強い!その強さに迫る
- ホームレス帝がかっこいいと話題に
- ホームレス帝は原作とリメイク版ではどう違う?
- ホームレス帝の凄まじい力が185話で炸裂する
- ホームレス帝に力を与えた「 神」とは
- ブラストと神との関係性は?
- ホームレス帝VSキング
- ホームレス帝VSゾンビマン
- ホームレス帝の最期「没収だ」
ホームレス帝とは

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ホームレス帝の容姿は、ボサボサのロン毛、ボロボロのジャージにスニーカー、破れた軍手など、いかにもホームレスっぽい格好をしている。逆に言えば、他の怪人の中でも一番怪人っぽくなく、むしろ人間に近い。怪人っぽい箇所を無理やり探すとすれば、ボロ布をまとっただけのようなマントと、頭につけている段ボールでできた王冠くらいだろうか。
ワンパンマンの世界においては、怪人をその危険度によって5段階の災害レベルに分類されており、一番下のレベルが「災害レベル・狼」で、「虎」「鬼」「竜」と続き、そして最高位が「災害レベル・神」となっている。ホームレス帝は「災害レベル・竜」と認定されていることから、その強さは怪人協会の中でもトップクラスであると言えるだろう。
ホームレス帝は元々はごく普通のサラリーマンだったが、新入社員歓迎会で強制的に裸踊りをさせられ、あろうことかそれがセクハラだと会社をクビになってしまい、職を失った男は公園で寝起きをするホームレスとなった。ある時、ホームレスの男は悟りに近いものを啓く。人間とは母なる地球の生態系を破壊し続けながら自分勝手に繁栄している愚かな存在であると。
そして、そんな愚かな人間達から下等に扱われることを耐え難いと感じたホームレスの男は、こんな醜くて愚かな世界から抜け出し母なる地球と真の共存を果たすためにと、自ら命を絶とうとする。しかしそんなホームレスの男の前に「神」が現れた。
神はホームレスの男に愚かな人類の存在や文明そのすべてを滅亡させることができるほどの神通力を授け、ここに災害レベル・竜の怪人、ホームレス帝が誕生する事となった。
漫画「ワンパンマン」とは

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ホームレス帝が登場するのは、『ワンパンマン』という大人気コミックで、もともと原作者であるONE氏のホームページで1話完結のつもりで無料公開されていたのだが、思いがけず読者から支持されたため、連載作品へと変更することになった経緯がある。
2012年6月14日からは、集英社のWebコミックサイト『となりのヤングジャンプ』で漫画家の村田雄介氏の作画によるリメイク版が連載開始となった。
村田氏の圧倒的な画力により、ワンパンマンは一躍人気コミックとなり、2015年10月にはアニメ化もされた。このアニメが村田氏の圧倒的な作画をさらに増幅させるほどの迫力満点のクオリティで、原作コミックのファンのみならず、多くの視聴者を魅了した。かくいう筆者もそのひとりだ。
2019年4月には待望のアニメ第2期が放送されたが、アニメ1期の制作会社はマッドハウスだったのが、2期からはJ.C.STAFFへと変更になった。2期に期待していたファンからは、制作会社が変わったことで作画のクオリティが下がったという低評価が目立った。
ホームレス帝は何話から登場する?

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ホームレス帝が登場するのは、ONE市の原作版では64撃目、村田氏のリメイク版では130話からとなっている。なぜ原作版とリメイク版で話数に違いがあるのかというと、それぞれストーリー展開が違うために話数が連動してはいないからである。
そして原作版とリメイク版では、実はホームレス帝の初登場のしかたも違うということをご存知だろうか?
原作版では、ホームレス帝が地下アジトに侵入してきたヒーロー達を待ち構えているという登場のしかたをするのに対して、リメイク版では怪人協会のリーダー格のギョロギョロに収集されて、他の幹部クラスの怪人たちと共に登場する。
そしてホームレス帝が本格的にその強さをいかんなく発揮して大暴れしはじめるのが、153話からとなる。ホームレス帝は光子弾での攻撃でS級ヒーローであるゾンビマンを圧倒する。ゾンビマンといえば、S級ヒーロー屈指の回復力を誇り、普通なら死んでいるような状態になったとしても、まるでゾンビのごとく蘇る。
しかしホームレス帝は、そんなゾンビマンの回復が追いつかないほどの光子弾の破壊力と猛攻で圧倒的な強さを見せつける。前述したホームレス帝の過去についても、ゾンビマンとの戦いの中でホームレス帝の口から語られるので、ホームレス帝VSゾンビマンの戦闘回は見逃し厳禁だ。
ホームレス帝がとにかく強い!その強さに迫る

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「抗うことも出来ずに即死」
このセリフは、ホームレス帝がゾンビマンを速攻で瞬殺した時に言い放ったもので、ホームレス帝の代名詞と言ってもいいくらいに有名かつ人気のあるセリフだ。
ホームレス帝の必殺技の光子弾は、ヒーローのみならず同じ「災害ランク竜」である怪人協会の幹部達にすら脅威を感じさせるほどの圧倒的破壊力を誇っている。実際、仲間であるブサイク大統領に大量の光子弾を浴びせかけて完膚なきまでに叩きのめしているくらいなので、その攻撃力の高さは計り知れない。そしてこの光子弾は、攻撃面だけでなく優秀な防御力も兼ね備えており、敵の攻撃をいとも簡単に弾き返してしまうため、まさに隙なしである。
だが、神に与えられた光パワーを持ってこそいるが、実はホームレス帝は生身の人間程度の身体スキルしか持ち合わせていない。しかも元々はただのしがないサラリーマンであり、会社をクビになった後はホームレスとして生活していたくらいだから、特に武芸に秀でていたわけでもなく、身体能力が優れているわけでもない、むしろ貧弱な部類に入るだろう。
唯一の武器である光子弾も、至近距離では自分自身もダメージを受けてしまうために放つことができない。それゆえ、ゾンビマンに隙きをつかれて押さえつけられた時には為す術もなくなってしまった。
ホームレス帝がかっこいいと話題に
悪役であり敵キャラであるホームレス帝だが、意外にも人気があり悪役怪人の人気投票においても、6位にランクインしていて、Twitter上でもその人気の高さはうかがえる。
村田版ホームレス帝かっこいいな pic.twitter.com/DIH19yp61w
— めんとす❄️シャドウバース (@mmnt512810oron) July 15, 2019
ホームレス帝かっこいい pic.twitter.com/Yde6qn9tqg
— とも (@tomotomo25253) July 12, 2019
ホームレス帝、原作から遥かにかっこよくなりすぎてイケメンの極みみたいなってるし、あああああああああああああああああああああああああああかっこいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい https://t.co/OILqYiHphz
— いけちゃん (@tkmnkik) July 27, 2019
また、2ちゃんねるなどでも以下のような書き込みが多く見られた。
「抗うこともできずに即死のくだりはONE版の時点でめっちゃかっこよくて人気出たからね」「ホームレス帝かっこよ」「ホームレス帝あんなにかっこよかったのか」「いや、ホームレス帝ほんとすき」「ホームレス帝かっけーな」「ホームレス帝カッコよすぎない?」
かつて、ホームレスがこれほどまでに「かっこいい」と高評価を得たことがあっただろうか。悪役であり、しかも元ホームレスという設定での初登場時には、誰もがホームレス帝がこれほどまでにかっこいい怪人だとは想像していなかったのではないだろうか。
ホームレス帝は原作とリメイク版ではどう違う?
⬇「原作版ホームレス帝」

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⬇「リメイク版ホームレス帝」

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ホームレス帝は原作とリメイク版とでは容姿が若干違っている。原作では髪がボサボサでいかにもホームレスという感じだが、リメイク版ではちょっとウェービーヘアっぽくてイケメン度が若干アップしているようだ。
次に髭。原作では黒々としてむさっ苦しい感じの髭だが、リメイク版では若干スマートな感じがあり、ホームレス感が薄れている印象を受ける。
あとはおでこのシワである。原作ではおでこと目の下のシワが濃くていかにもオジさん臭い雰囲気があるが、リメイク版ではそのシワさえも良い味を醸し出しており、眼光の鋭さも相まってイケメン度をかなり上昇させている。
余談だが、リメイク版が原作を逸脱してきているという批判をTwitterなどでよく見かけるが、これは決して村田氏が勝手に暴走しているわけではない。なぜなら、村田氏はセリフや戦闘シーンの演出などを変更したり新たに追加したりする際には必ず原作者のONE氏に確認を取って添削を受けているからである。
さらに、リメイク版のオリジナル展開についてだが、実はあれはONE氏が村田氏にネームを渡したものをデザインや演出を補強して作品として仕上げているのだという。その証拠に、以前アニメワンパンマンの公式ラジオ番組でONE氏が、自分には描けなくても村田氏が凄い絵を描いてくれて、なおかつ面白い展開になるのなら絶対にそっちを選択する…という話をしていたことがある。
つまり、端から見るとリメイク版は原作を無視して勝手に暴走しているかのような展開になっているようでも、実は原作者のONE氏によってさらに演出を強化してブラッシュアップされた「完全版」のようなものであるといえるのではないだろうか。
ホームレス帝の凄まじい力が185話で炸裂する

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ワンパンマンの185話では、地上に現れた怪人協会の幹部達がその力を存分に発揮して大暴れをする。
A級1位ヒーローのアマイマスクは怪人協会幹部のブサイク大統領に無惨に倒されてしまい、S級ヒーローの童帝はホームレス帝の攻撃によって吹き飛ばされてしまう。幹部達のこの圧倒的な強さを目の当たりにして、ヒーロー達はもちろんのこと、多くの読者が絶望の淵に叩き落とされた。
まるで某人気漫画の元気玉を思わせるかのような巨大な光子弾で童帝と共に辺り一面を一瞬で吹き飛ばしたホームレス帝はこう語る。「やはり大空の下は気分がいい 崩落を気にして火力を抑える必要もないしな」確かにこれほどまでの凄まじい破壊力の攻撃を地下で放っていたら自分自身の身も危険に晒されてしまうため、地下にいる時はかなり手加減をしていたのだろう。
このホームレス帝の攻撃を見ていた同じ怪人協会幹部の黒い精子は「こいつのお手玉遊びシャレにならねー威力じゃねえかよ聞いてねーぞ」「おまけにこんだけブッ放して消耗してる様子が全然ねぇ…どーなってんだエネルギーの出処が別にあるのか…?」と分析している。ホームレス帝の攻撃力はそれほどまでに凄いのかと痛感させられるシーンである。
ホームレス帝に力を与えた「 神」とは

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ただのホームレスを災害レベル竜にまで昇りつめさせるほどの驚異的な力を与えた「神」とは、いったい何者なのだろうか。「神」は天を衝くほどの巨大な人間のような姿をしているが、目鼻口などもない。皮膚らしきものもなく異様な外見をしている。
地球を破壊しようとしている愚かな人間を滅ぼしたいと思っているような発言をしていることからも、我々人間の敵であることは間違いないだろう。
また、普通の人間だったホームレス帝に驚異的な力を与えたり、あれだけS級ヒーロー達を苦戦させたホームレス帝を「没収」と称していとも簡単に抹殺してしまうほどの力を持っていることからも、その強さは想像を絶するであろうことは容易に推測できる。
これまでにワンパンマンに登場してきた怪人で「災害レベル・神」である怪人はまだ登場していないが、アニメ1期のラスボスであり、人類滅亡の危機と言われた「ボロス」でさえも「災害レベル・神」に指定されていなかった。だとしたらこの「神」こそが、まさにその名のとおり災害レベル最高ランクである「災害レベル・神」に指定される怪人となるのかもしれない。
そうなるともはや「神」を倒せるのはサイタマしかいないだろう。そしてこの「神」こそがワンパンマンのラスボスであり、サイタマが戦う喜びと楽しさを味わうことのできるほどの強敵として、白熱の最終決戦を繰り広げることになるのかもしれない。
ブラストと神との関係性は?
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今まで謎に包まれていた存在だったS級1位のヒーローであるブラストも幹部戦の最中に登場する。ホームレス帝や幹部達とは直接関わったり戦ったりすることはないが、どうやら別の次元で巨大な敵と戦っているようである。その敵が「神」なのではないかとうい憶測も飛び交っているが、現時点ではまだ真相は定かではない。
また、神には「善の神」と「悪の神」が存在していて、「善の神」がブラストで「悪の神」がホームレス帝に力を与えた「神」なのではないかという考察も浮上している。
ブラストは謎のキューブを集めていて、ブラストの話によるとそのキューブで「ヤツ」と交信ができるそうである。「ヤツ」とは何者なのかはまだ明かされていないが、「神」のことなのではないか?もしくは新たなる敵?などという推測が飛び交っている。まだまだ謎の多い存在であるブラストだが、今後どういう展開になっていくのかが非常に興味深いところだ。
ホームレス帝VSキング

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怪人協会幹部達の圧倒的な強さに押され、このままヒーロー達は全滅してしまうのではないかという局面で、ついにキングエンジンを鳴り響かせてキングが登場する。
これまでは奇跡的な運の強さとハッタリで多くの困難を乗り越えてきたキングだが、今回ばかりはそうもいかない。なぜなら今までの敵はキングの名を聞くだけで勝手にビビって逃げ出してくれたりもしていたし、サイタマが敵を倒してくれたりしていたからだ。
だが、己の強さに絶対的な自信を持つレベル竜の怪人協会の幹部達は怯むどころかむしろ闘志を燃え立たせているし、今回は頼みの綱であるサイタマもその場にいないため、自力でどうにかするしかない。他のS級ヒーロー達もキングに期待して見守っている中、とうとうキングの正体が露見してしまうのだろうか。
しかしそこはさすがキングである。ただ立って何気ない一言を話すだけで3人のレベル竜の怪人達を牽制してみせる。ホームレス帝は巨大な光子弾をぶつけて、キングがその攻撃をどういなすのかを試そうとするが、「待て まだ気付いていないのか…?足元を見ろ…」という言葉に制止され、その言葉の裏にある意味を深読みしようとして警戒心を強める。そしてそこに隙が生まれ、これが圧倒的に不利な状況下にあったヒーロー側の形勢を一気に逆転させるきっかけとなる。
ホームレス帝VSゾンビマン

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キングの登場により迂闊に動くことができなくなったホームレス帝。そしてその一瞬の隙をついて足元の瓦礫の下からゾンビマンが現れて、ホームレス帝の首根っこを押さえつけて拘束する。
ゾンビマンは驚異的な再生力を持つS級ヒーロー。かつてサイタマとジェノスが壊滅させて科学研究所「進化の家」で博士・ジーナスが「不死身シリーズ」という生命体を作り出す実験の中で、唯一成功した個体がゾンビマンなのである。10年前、自分の生に疑問を持ったゾンビマンは進化の家から脱走し、そして自分のような生命体を作り出した進化の家に復讐することを誓ってS級ヒーローとなった。
ホームレス帝の圧倒的な攻撃力によって回復が追いつかず手も足も出ないまま一度は負けてしまったが、見事に復活を遂げて形勢をひっくり返してみせた。
ホームレス帝の最期「没収だ」

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神から「光パワー」という強大なる力を与えられたホームレス帝は、その圧倒的な攻撃力でS級ヒーローのゾンビマンに圧勝する。しかし、そこに登場したS級7位のヒーローであるキングと対峙した際に、キングが持つ高圧的な存在感に迷いが生じた一瞬の隙をつかれ、復活したゾンビマンに拘束された。
形勢逆転したゾンビマンはホームレス帝に力を与えた存在について聞き出そうとする。「神…のことか」そう語った瞬間、「黙れ」「没収だ」という声とともに月の裏側から「神」がその姿を表した。
ゾンビマンには神の声は聞こえておらず、姿も見えていないようなので、これはホームレス帝の精神世界に神が語りかけているのだと判断することができる。その証拠に、気がつけばホームレス帝は一面の花畑のような場所で全裸で立ち尽くしており、その目前には巨大な「神」の姿があった。
「お前の力」「お前の命を」「没収する」神が言い放ったその瞬間、ホームレス帝はあっという間に干からびて骨だけになってしまう。こうしてS級ヒーロー達をあれほど苦しめたホームレス帝だったが、神の手によってあっさりとその「力」と「命」を没収され、その生涯を終えることとなった。
総括
「神」によってその強大なる力を与えられ、災害レベル・竜の怪人協会幹部の一員としてS級ヒーロー達を全滅寸前まで追い詰めたホームレス帝。
最終的には「神」の手によって力のみならず命までも没収されてしまうという非業の最期を迎えてしまうことになったが、悪役であり敵キャラでありながらもその圧倒的な強さとホームレスらしからぬカッコ良さで読者に強烈なインパクトと存在感を残してくれた。
その功績に対し、ここに称賛を贈りたいと思う。ありがとう、ホームレス帝。安らかに眠れ…